『福翁自伝』(福沢諭吉) 読了

福翁自伝』(福沢諭吉) 読了しました。
(武之介評価:★★★★


福沢諭吉って、この自伝を読むまでは一万円札に描かれている顔のイメージから
「そっけない」
「学問一心」
「ガダブツ」
という印象をもっていたのです。
(だって、すました顔してるじゃないですか)



しかし、読み終えた今の感想は・・・




全然、違うがな。(笑)





まず、いきなり出てくるのが(最初、少年時代の話を飛ばして読んだのです)
『無類の酒好き』
いきなり、まずコレです。
勉強とかの話ではありません。
とにもかくにも『酒』『酒』『酒』です。(笑)
「小さい頃から酒を飲みまくっていた(笑)」(おいっ!!)
というエピソードいきなり始まる始末で、開始早々、大笑い。

「幼少の時から酒が好きで、酒のためには有らん限りの悪いことをして・・・」
という冒頭文から始まり、酒浸りの生活か?と思っていたら
「緒方塾内では、皆素っ裸に近い状態で過ごしていた」

「緒方塾生は無頓着の極み。世間でいう潔不潔、汚いということを気にとめない」

「牛鍋屋のおやじが豚を殺せないので、おやじに代わって殺す見返りに、豚の頭をもらってみんな食べた」

「鯛の味噌漬けとだまして、河豚を食べさせた」
(おいおいおいおいおいーーーーっ!!Σ(゚Д゚:))

「料理茶屋に行くたびに、手頃な猪口や小皿をくすねてきたりしていた」

「禁酒したら煙草を始めてしまい、結局禁酒も駄目になって、両刀使い」

など、とにもかくにも
『トンデモ学生』
っぷりのオンパレードッ!!

そんなエピソード以外にも、度重なる悪さをしでかしてます。
緒方洪庵塾の塾頭たる者が、
「こんなんでいいのかーーっ!!ヽ(`Д´)ノ」
って思わず、ツッコミ入れたくなること、必然です。(笑)
ひでぇ学生だ。(笑)


でも、悪さばかりしていたわけではなく、
「写本や翻訳で、生計を立てていた」
「写本ばかりやっていたから、緒方塾生の写本の腕は天下一だった」
「横浜に行った際に今まで学んできたオランダ語が通じないことに、ショックを受けた」
「一ヶ月に6度もある会読の試験」
「枕で寝たことがない・・・寝る時ですら、机に伏して寝るというほど、勉強しまくった」
という、超絶勤勉学生ぶりも遺憾なく発揮していたようです。
こんな
「恐ろしいまでの勉強エピソード」
もふんだんに盛り込まれております。
この辺りは、さすがは「学問のすすめ」などを書くだけはあるなぁ〜と感心させられました。




「慶應義塾創立時の話」
「幕府の役人と共にアメリカに渡った話」
など、明治に入って以降における福沢諭吉周辺の話もたくさん書かれておりました。
その一風変わった人となりと、己の信念を曲げずに貫き通す様は、

「変人である」(笑)


という表現が、まさしくぴったり。
そんな非常に面白く、そして偉大な人物「福沢諭吉」でございました。
「いち早く西欧化を施さねばならない」
という信念に基づく勉強方針は、スゴイものがありましたね。



当初
「文章が難しいのでは?」
「内容も面白くないのでは?」
ということを心配しておりました。
しかし、いざ読んでみれば何のことはない。
多少文字がずらずらと並んではおりますが、すべて現代語に訳されているので読むのには不自由しません。
それどころか、その破天荒な内容に魅せられてしまい、面白くて面白くてたまらない。
もう仕舞には
「諭吉っつぁーーーん!!」ヽ(`Д´)ノ
なんて声かけてしまいそうになるくらい、諭吉サンが好きになってしまいました、私。(^^;




多少なりとも、江戸時代・明治初頭における風俗なども描かれているため、そういう観点でも楽しめます。
ましてや「混乱した幕末」という時代の雰囲気も感じることができ(といっても、諭吉さんは何処吹く風でいたみたいですが(笑))、回顧録の面白さというのを改めて実感した次第です。


江戸から明治へと変わっていくなかで、「蘭学」「西洋文明」への熱い思いをこれでもかっ!と体現した福沢諭吉。
一万円札は伊達じゃないっ!!っていうことでしたね。
いやぁ〜、大変面白い人物でしたっ!!




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